思春期

兄貴の知り合いの弟の友だち

「聞いて聞いて!あんな、こないだめっちゃスゴイことがあってな!」

道を歩く私を追い越しながら会話をしていたのは、二人の中学生の男の子でした。

そのスゴイ話をしようとしていたA君は興奮気味に語り続けます。


「オレの兄貴の知り合いの弟の友だちがな…」←かなり早口
「それ、もはや他人やん…」と相方B君のさり気ないツッコミ。

それでも楽しそうに話し続けるA君と、冷静なB君の様子がなんとも面白くて
どうしても笑いが止まらず、私は完全に変なおばさんとなっていました。


もはや他人の出来事をまるで自分事のように熱く語る、A君の大きなエネルギー。

一方「ふーん」という相槌をしながら優しく話を聞いていた、B君の包容力。


ある秋の道端で
青春のおすそ分けをありがとう。

これから、この素敵なコンビが解散してもしなくても
それぞれが健やかな人生を送ることができますように。