人生

うつ病の怖さ

精神的・体力的に通常の生活ができない家族を抱えると患者本人はもちろん、支援者家族のエネルギー消費はまるで栓の抜けた、いえ底の抜けた湯舟の水のようになります。どれだけ頑張ってエネルギーを溜めようとしても、追いつきません。

これも、うつ病の怖さのひとつです。

患者の病状が悪化してしまうと、これまで想像もしていないような日常が繰り返されることになり、支援者も共倒れしてしまう可能性が高くなるからです。

「多くの現代人がうつ病です。予備軍はもっと多いでしょう」
という先日の医師の話しもあったので、我が家だけが特別な状態ではないのだと頭ではわかっていても、支援者の精神力・体力の維持はそう簡単ではありません。

世の中の不登校・引きこもりが、うつ病と大きく関わっているという認識でその統計を見てみると、多くの家族に相当の負担がかかっていることが容易に想像できます。

そして、日々膨れ上がる不登校・引きこもりの総数は、現状の子育てや教育に対する子どものSOSであることは言うまでもありません。

一番大切なのは、自分が正しいと思っていることが本当に正しいのかを大人ひとり一人が謙虚に疑い続けること。

いつの間にか子どもの心と体を追いつめていた、ということのないように
マジョリティの価値観や、日々流れる広告や宣伝を鵜呑みにしないこと。

本来持って生まれた子どもの芽を摘むような言動は、子育てや教育とは言えません。
子どもの健康を奪うくらいなら、何もしない方がずっといい。

…と未だに親として教育者としての反省は尽きないのです。


さて、今は何とか落ち着いている彼女。
この時ばかりは、私も心が休まります。
明日のために、少しでもエネルギーをチャージしておこう。